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2026.10.23
運動会の企画

エンゲージメントを高めるには?待遇・成長・人間関係から考える施策の選び方│「やる気」を求める前に、力を発揮できる職場へ。

社員アンケートを実施してエンゲージメント向上に取り組もうとしているものの、「何から改善すればよいのか分からない」とお悩みの方も多いのではないでしょうか。

待遇の見直しや上司との面談、研修、社内イベントなど、さまざまな選択肢がありますが、自社の課題と結び付かなければ施策を増やすこと自体が目的になってしまいます。

社員の意欲向上を図る前に、会社が何を改善・整備できるかを考えることが大切です。

今回は、待遇・成長・人間関係の3つの視点から、課題と施策を対応させる方法を解説します。

運動会のような共通体験が担う役割や、日常の仕事を支える取り組みについても見ていきましょう。

エンゲージメントを、「イベントに来るか」で判断しない

仕事や職場との関わりを考える言葉

調査会社ギャラップは、従業員エンゲージメントを「仕事や職場への関与と熱意」として定義しています。[1]

この視点で考える場合、社員が楽しそうに働いているかだけでなく、どのように仕事に関わり、力を発揮しているかにも目を向けることが大切です。

たとえば、会社の懇親会に参加しなくても、仕事の改善に真剣に取り組んでいる社員もいれば、社内イベントには参加しているものの、職場で悩みを抱えている社員もいます。

イベントへの出欠やその場での楽しそうな様子だけで、仕事への姿勢を決めつけないようにしましょう。

満足度と、改善したい状態を分けておく

社内イベントの参加者からの「おいしい食事を楽しめた」「運動会がおもしろかった」といった感想には、確かに価値があります。

ただし、「イベントの企画に満足したか」と「仕事で力を発揮できているか」は、評価すべき観点が異なります。

イベントの満足度をエンゲージメントの向上と捉えずに、企画の盛り上がりと職場の課題は分けて設定しましょう。

待遇・成長・人間関係を、競わせずに点検する

「給与より人間関係が大切」「研修さえ充実すればよい」と、課題の解決策を定めないことが重要です。

まずは、以下の視点で自社の状況を整理しましょう。

  1. 待遇と仕事の条件に、無理や不明点はないか
  2. 成長した先と、任される役割が見えるか
  3. 人間関係は、親しさだけでなく協力のしやすさで見る

それぞれ解説します。

1.待遇と仕事の条件に、無理や不明点はないか

まずは、給与や評価制度、勤務時間、業務量、必要な設備などを確認します。

評価基準が分からないといった意見がある場合は、制度の内容だけでなく、本人への説明や質問の機会が十分に確保されているかも確認する必要があります。

また、忙しすぎて休憩が取りにくい職場では、交流の機会を増やしても根本的な負担は解消されません。

待遇の課題を「気持ちの問題」に置き換えず、人員の配置や仕事の優先順位を見直すことと、社員をねぎらう機会を設けることは、それぞれ目的を分けて進めましょう。

2.成長した先と、任される役割が見えるか

研修の回数よりも、得られた学びを生かせる機会があるかを確認します。

新しい役割を任せる際は、期待する成果や本人が判断できる範囲、必要な支援を明確に伝えることが重要です。

現状の業務を残したまま新しい仕事を追加するだけでは、かえって負担が増え、成長の妨げになる可能性があります。

管理職への昇進だけを全員に共通する成長の指標にせず、本人が挑戦したいことを確認した上で、任せる業務や減らす業務、誰が支えるかを整理しましょう。

3.人間関係は、親しさだけでなく協力のしやすさで見る

「日常的に質問しやすいか」「異なる意見を伝えられるか」「他部署の事情を理解できるか」といった職場での「関係の質」は、社員のエンゲージメントを高める上で非常に重要です。

社員旅行や飲み会、喫煙所の立ち話など、他部署の人と知り合える機会がある場合は、その良さを生かしつつ、交流相手が特定の人に偏らないよう注意することが求められます。

社員全員と関係を深めるのではなく、業務で関わる相手を理解し、仕事に必要な連携や協力につなげていきましょう。

「点数が低い」から、「どの場面を変えるか」へ

資料を確認しながら改善案を話し合う様子

具体的な困りごとと、担当する部門を結び付ける

「全社で盛り上がるイベント」を目標として掲げる前に、社員が直面している仕事の課題を確かめることが大切です。

以下は、社員の声を改善策へと導くための例です。

実在する企業の調査結果ではありません。

社員の声最初に確かめること対応案と主な担当
評価の理由が分からない評価基準を正しく説明できているか人事と上司が説明・質問の機会を用意する
学んでも使う機会がない研修後に担当する仕事が決まっているか部門責任者が担当業務と支援役を決める
他部署へ依頼しにくい依頼手順の問題か、面識の少なさか部署同士で依頼方法を定め、顔合わせの機会を設ける
会社の方針が自分の仕事と結び付かない方針と業務の優先順位がどのように伝えられているか経営・管理職が方針と実際の仕事を結び付けて説明する

他部署に依頼しにくい原因が、手続きの複雑さにあるのか、依頼先が分からないことにあるのかによって、必要な改善策は異なります。

制度や業務に関する問題と、社員同士の接点不足による問題を分けて考えることで、交流施策で解決すべき範囲が明確になるでしょう。

少数の声を、全員の意見にしない

社員への聞き取り調査では、困っている場面だけでなく、「うまく進められている場面」についても尋ねることが重要です。

新しい施策の導入は有効ですが、既に成果を上げている取り組みを残すことも効果の継続には欠かせません。

部署や働き方による違いを確認する際は、少人数の回答や自由記述から個人が特定されないように、情報の共有範囲や表現を配慮することが大切です。

一部の社員の意見だけで結論を出さずに、調査目的を伝えた上で、必要に応じて関係者に追加の聞き取りを行いましょう。

施策を選ぶときは、「何を変え、誰が動くか」まで決める

優先順位は、流行や始めやすさだけで決めない

施策を実施する際は、まず安全面の問題や過度な業務負担など、早急な対応が必要な問題を切り分けます。

その上で、問題がどのような影響をもたらすのか、負担となる業務は何か、自社で改善できることはあるかといった点を明確にし、必要な時間と費用も併せて整理します。

社内イベントは、関係構築の施策として取り入れやすい一方で、人事制度や業務配分の見直しに代わるものではありません。

それぞれの施策の担当者や役割を分け、業務の見直しと社員同士の関係づくりを並行して進めることが重要です。

社員に返すのは、調査結果だけではなく対応方針

社内の課題を調査したら、社員に対して今後の対応方針を示す必要があります。

以下は、課題ごとの改善案の記入例です。

これらは施策選定を支援するものであり、効果を検証したプログラムではありません。

項目記入例
変えたい場面営業から制作への依頼時に必要な情報が揃っておらず、何度も差し戻しが発生する
業務側の対応各部署の責任者が依頼時に必要な情報と確認手順を明確にする
交流側の対応運動会で部署混合のチームを編成し、お互いの担当業務や人柄を知る
確認すること手順を相手に伝えたか、以前より相談しやすくなったかを個別に確認する
担当と見直し時期業務改善は各部署、企画は総務が担当し、試行後の振り返り日をあらかじめ決めておく

実施する施策のことだけでなく、今回は対応を見送る企画やその理由についても社員に伝えることが大切です。

「検討します」で終わらせずに、今後の担当者や進捗報告の予定などを明確に示しましょう。

運動会は、「仕事とは違う一面に出会う場」として生かす

運動会で作戦を相談する参加者

意欲を採点するより、一緒に楽しむ時間をつくる

施策として運動会を取り入れる際は、会社が社員に何を求めるかだけでなく、社員が楽しめる企画を中心に据えることがポイントです。

勝負に夢中になる、仲間を応援する、作戦を試すといった時間の中で、普段の業務では生まれにくい社員同士の交流を促せます。

また、部署混合のチームを編成したり、希望に応じて参加方法を選べるようにしたりするなど、社員がさまざまな形で関われる工夫も欠かせません。

目立つ活躍だけでなく、作戦の立案や仲間への支援といった場面にも目を向けることが重要です。

ただし、当日の振る舞いを人事評価の材料にすることは避けるようにしましょう。

共通体験と、日常の改善を両方続ける

運動会屋では、運動会後の懇親会やBBQを積極的に提案しています。

運動会での体験を話題に食事や会話を楽しめば、お互いへの理解をさらに深めることができるからです。

また、当日の楽しさを大切にしつつ、イベント後は効果を検証しながら必要な業務改善を進めていきます。

企画が好評だったとしても、それだけで問題の解決や施策の成功とは断定しません。

イベントを振り返って実施した企画に対する社員の受け止め方と、仕事での変化を分けて分析し、今後も継続する取り組みや改善すべき点を検討する材料として扱います。

まとめ|施策の数より、社員の声と対応をつなぐ

エンゲージメント向上を図る際、最初に考えたいのは流行の施策ではなく、自社が改善すべき点を見極めることです。

職場での待遇や仕事の条件、成長の機会、人間関係などを点検し、課題に応じて担当者と具体的な対応を定める必要があります。

運動会には、社員同士が一緒に楽しみ、相手の人柄を知る機会を創出する役割があります。

ただし、それだけで業務上の体制や課題を解決するものではありません。

日常業務を支える施策と組み合わせることで、運動会の効果を最大限に発揮できます。

「社員に何をしてもらうか」の前に、「会社が何を変えるか」を考えることが重要です。

まずは、社員の悩みや不安に関する声を一つ取り上げ、改善すべき場面や担当する部署、具体的な対応などを整理することから始めてみましょう。

運動会の企画をご検討の方へ

社員同士が楽しみながら知り合う場として運動会をご検討の方は、運動会屋へご相談ください。どの部署の接点をつくりたいか、どのような参加者が集まるかを伺い、目的に合う企画を考えます。

参考資料・関連情報

[1] Gallup, “What Is Employee Engagement, and How Do You Improve It?”

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