運動会屋が発信する運動会に関するコラムです
社内運動会において、映像は参加者の高揚感を高めたり、感動的な瞬間を振り返ったりと、運動会の印象を大きく左右します。
しかし、いざ映像制作となると、「どんな映像を作ればいい?」「どのくらいのクオリティが必要?」「自社で制作するべきか、外注するべきか?」といった悩みが出てくるはずです。
今回の記事では、社内運動会でよく使われる映像の具体的なパターンと内容、制作のクオリティ、そして自社制作と外注の判断基準について解説します。
なぜ今、社内運動会に「映像」が必要なのか

近年の企業イベントで、映像演出は参加者の心を動かす重要なツールとなっています。
社内運動会に映像を取り入れるべき理由は、主に以下の3点です。
●盛り上げ演出としての効果
●SNSや社内共有での「記録価値」
●若手・中堅社員のモチベーション向上や採用広報に活用可能
それぞれ解説します。
盛り上げ演出としての効果
映像の動きや音は、参加者の感情を揺さぶる強力なツールです。
映画のオープニングのように、イベントのテーマに合わせたBGMと躍動感のある映像を流すことで、会場のボルテージを一気に高められます。
参加者は自然と競技への集中力が高まり、チームの一体感をより強く感じられるでしょう。
SNSや社内共有での「記録価値」
企業文化の浸透やエンゲージメントの向上にも、映像は非常に効果的です。
たとえば、社員ポータルサイトに映像をアップロードすれば、全社員が会社の活動に触れる機会が増え、一体感を高めるきっかけになります。
また、新入社員の入社研修で過去の運動会映像を見せれば、社内の活気や風通しの良さを効果的に伝えられるでしょう。
若手・中堅社員のモチベーション向上や採用広報に活用可能
社内運動会の楽しい雰囲気を映像にまとめれば、採用活動における強力な企業PR素材となります。
活気ある職場の雰囲気や、部署や役職を超えて交流する社員の姿を視覚的に伝えることで、求職者は「この会社で働きたい!」という具体的なイメージを抱きやすくなります。
社内運動会でよく使われる映像の種類と内容

社内運動会では、イベントの進行に沿って、さまざまな種類の映像が活用されています。
●告知・事前プロモーション動画
●オープニングムービー(当日冒頭)
●アタック映像(場面転換・休憩明けなど)
●ダイジェスト&エンディングムービー
それぞれ見ていきましょう。
告知・事前プロモーション動画
「告知・事前プロモーション動画」は、参加者のワクワク感を刺激し、イベントへの参加意欲を最大限に引き出す役割を果たします。
告知・事前プロモーション動画の効果を最大限に引き出すためには、主に2つのポイントがあります。
社内チャット・メール・掲示板で流す「参加意欲を高める映像」
開催の1〜2か月前に告知動画を作成し、社内チャットやメール、掲示板で共有しましょう。
運動会の概要や見どころに加え、「〇〇部署の最強チームに挑戦!」「新競技登場!」といったキャッチーなフレーズを盛り込んだり、前回大会のハイライト映像を編集して流したりすることで、参加者の期待は大きく膨らみます。
スポーツ風/ヒーロー風/ドキュメンタリー風などの演出
スポーツ風、ヒーロー風、ドキュメンタリー風などの演出で、動画をより魅力的に演出できます。
スポーツ中継のような実況で臨場感を出したり、映画の予告編のようにドラマチックなBGMを使ったりと、工夫次第で動画のクオリティは格段に上がります。
たとえば、各部署の代表者を「〇〇部署から、最強の司令塔登場!」のようにヒーロー風に紹介すれば、対戦への期待感が高まるでしょう。
また、ドキュメンタリー風の演出で、イベント準備や練習の様子を映せば、社員の熱い思いが伝わり、イベントへの関心も深まります。
オープニングムービー(当日冒頭)
運動会の始まりは、「オープニングムービー」で最高のスタートダッシュを切りましょう。
参加者の気持ちを一気に高め、会場全体に一体感を生み出す2つの演出方法を紹介します。
会場の一体感を生む「開幕ムービー」
開幕ムービーを効果的にするには、心臓の鼓動音に合わせたカウントダウンや、疾走感のあるBGM、テンポの良いモーショングラフィックスなどを組み合わせるのがおすすめです。
会社のロゴやチーム名をスタイリッシュに表示させれば、会場のボルテージは一気に高まります。
上映時間は1分半から3分程度にまとめ、メリハリのある構成で観客の心をつかみましょう。
スポーツ大会風の入場演出、BGM演出、ナレーションの工夫など
本格的なスポーツ大会のような演出を取り入れると、参加者のテンションはさらに上がります。
各チームの入場シーンを映像化し、選手紹介のようなナレーションを加えれば、まるでプロの試合のような雰囲気を演出できます。
BGMの選曲では、高揚感のある楽曲と感動的なシーンに合う楽曲を使い分け、場面に応じた音楽演出を心がけましょう。
ナレーションは、熱い実況風や落ち着いたトーンなど、シーンに合わせて変化をつけるとより効果的です。
アタック映像(場面転換・休憩明けなど)
進行にメリハリを生み出す「アタック映像」も、運動会を盛り上げる効果的なツールです。
競技の熱気を保ち、参加者の集中を継続するための、効果的な活用方法を見ていきましょう。
競技の合間に入れる「短尺のアイキャッチ映像」
アイキャッチ映像は、競技の合間や休憩明けなどの場面転換で使われる、30秒から1分程度の短い動画です。
インパクトのある映像とキャッチーな音楽を組み合わせることで、次のプログラムへの期待感を高める演出ができます。
たとえば、次に登場する競技のハイライトシーンをダイジェストで流したり、参加者の熱い表情を捉えたカットをスピーディーにつなげたりすると効果的です。
チーム紹介、得点発表、次競技の告知にも
アタック映像は、場面転換だけでなく情報伝達ツールとしても大いに活用できます。
●チーム紹介:各部署の特徴や意気込みを映像でユーモラスに紹介。
●得点発表:得点の発表をドラマチックな音楽とアニメーションで演出し、緊張感を高める。
●次の競技の告知:次の競技のルールをアニメーションなどで視覚的にわかりやすく伝える。
このように、動画は、文字や画像だけでは伝わりにくい内容も直感的なイメージとして伝えられるため、司会者の負担を減らし、スムーズな進行にもつながります。
ダイジェスト&エンディングムービー
運動会の感動を最高潮に高め、記憶に深く刻みつけるのが「ダイジェスト&エンディングムービー」です。
ここでは、その効果と制作のポイントを2つ紹介します。
イベント終了後に上映する「感動の振り返り映像」
当日の様子を撮影・編集した「撮って出し」映像を上映すれば、参加者は一日の思い出を新鮮な感動とともに追体験できます。
これにより、イベントをみんなで作り上げた達成感や一体感をより強く共有できるでしょう。
BGMに合わせて競技・笑顔・コメント・表彰を組み合わせる構成
エンディングムービーは、感動的なBGMに合わせて、競技のハイライト、参加者の笑顔、インタビュー、表彰シーンなどを組み合わせるのがおすすめです。
特に、以下のような工夫で映像の質を高められます。
●緩急のある編集:競技中の真剣な表情と、休憩中のリラックスした笑顔のコントラストをつけることで、単調ではないメリハリのある映像になります。
●絆を伝えるシーン: チームメイトを応援する姿や、部署や役職を超えて交流する場面など、参加者同士の絆が伝わるシーンを盛り込むことで、より心に響く構成になります。
これらの工夫によって、参加者は単にイベントを振り返るだけでなく、会社の仲間とのつながりを再確認し、明日への活力を得られるような映像に仕上がります。
映像のクオリティはどこまで必要か?

映像制作に必要なクオリティは、企業の規模や予算、目的に応じて異なります。
●スマホ+編集アプリ
●スライドショー+テキスト
●フルCGやプロ編集
企業の規模やイベントの目的に応じた、3つの制作ポイントについて見ていきましょう。
スマホ+編集アプリ
高額な機材や専門的な技術がなくても、スマホと編集アプリがあれば基本的な動画制作は可能です。
最近のスマホは画質も手ブレ補正機能も優れており、無料または低価格の編集アプリでも、カット編集やBGM挿入などの基本機能は十分に使えます。
特に、告知動画やチーム紹介動画は、社内に動画編集経験者がいれば、自社のリソースとして制作することをおすすめします。
スライドショー+テキスト
動画制作のハードルが高いと感じる場合でも、諦める必要はありません。
写真のスライドショーにテキストを組み合わせるだけでも、効果的な映像演出は可能です。
過去の運動会の写真や準備風景の画像を、BGMに合わせてテンポよく切り替えるだけで、シンプルながら参加者の心に響く映像になります。
「動画編集のスキルがない」「とにかく手軽に作りたい」という場合は、この方法から始めるのも良いでしょう。
フルCGやプロ編集
大規模なイベントや、特別な節目の運動会では、プロの制作会社に依頼し、より高品質な映像を制作する選択肢があります。
フルCGや高度な編集技術を駆使した映像は、参加者に強いインパクトを与えるだけでなく、企業ブランディングとしても有効です。
「最高のクオリティを目指したい」「社外にもアピールしたい」という場合は、プロの力を借りるのが最も確実な方法です。
自社制作か外注かの判断ポイントは?

映像制作を自社で行うか、外注するかを検討する際は、以下の3つのポイントを基準に判断しましょう。
●社内の動画スキル・機材の有無
●イベントの規模や参加人数
●撮影・編集にかけられる時間と費用
それぞれ解説します。
社内の動画スキル・機材の有無
まずは社内のリソースを確認しましょう。
動画編集の経験がある社員がいるか、撮影機材や編集用のPC、ソフトウェアが揃っているかなどをチェックします。
基本的な編集スキルを持つ社員が複数いて、スマホやデジカメなどの機材があれば、告知動画やスライドショーなどは自社で制作できます。
イベントの規模や参加人数
運動会の規模も重要な判断材料です。
100名以下の小規模な運動会であればシンプルな映像でも十分に盛り上がりますが、500名を超える大規模なイベントでは、プロの技術が必要になることが多いでしょう。
特に、屋外の広い会場では、大型スクリーンやプロジェクターといった専門機材が必要になり、映像の見せ方や音響との連携も考える必要があります。
撮影・編集にかけられる時間と費用
映像制作には、企画から撮影、編集、修正まで多くの時間が必要です。
そのため、担当者が通常業務と並行して制作する場合、スケジュール管理が困難になる可能性があります。
一方、制作会社に外注すれば、企画から運営まで一貫して任せられ、担当者の負担を大幅に軽減できますが、相応の予算が必要です。
時間と費用、どちらを優先するかを基準に検討しましょう。
まとめ
社内運動会の成功には、映像の力が不可欠です。
告知からエンディングまで、各場面で適切な映像を活用することで、社員のモチベーション向上や企業文化の醸成に大きく貢献します。
自社制作か外注かは、社内のリソース、イベント規模、時間と費用を考えて最適な方法を選びましょう。