運動会屋が発信する運動会に関するコラムです
社内運動会でも起こる?無意識な手抜き「リンゲルマン効果」について解説
集団の中で作業をしていて、自分でも気づかないうちに手を抜いてしまったことがある方も多いのではないでしょうか。
このような現象は「リンゲルマン効果」と呼ばれ、企業においては生産性を低下させる要因として懸念されています。
また、リンゲルマン効果は社内運動会など大人数で行う社内イベントにおいても発生しがちです。
そこで今回の記事では、リンゲルマン効果について解説し、具体例や予防策を紹介します。
ぜひ参考にしてみてください。
リンゲルマン効果とは?

「リンゲルマン効果」とは、フランスの農学者マクシミリアン・リンゲルマンが提唱した理論で、集団で共同作業をする際、無意識に手を抜いてしまう現象のことです。
リンゲルマン効果を別名「社会的手抜き」と呼ぶように、人は集団になると手抜きをし、単独で作業するよりも力を発揮しなくなります。
また、共同作業の人数が増えるごとに各個人の作業の貢献度が低下するとされています。
傍観者効果との違い
「傍観者効果」は、リンゲルマン効果同様、集団の中で起こる心理的な現象です。
ただし、両者は発生が無意識か意識的かという点で異なります。
傍観者効果とは、誰かが担わなければいけない作業に対し、多くのメンバーが「意識的」に目をそらす現象です。
一方、リンゲルマン効果は、集団の中で「無意識的」に力を出せない状態になる現象を指します。
そのため、誰も認識できておらず、問題にすること自体が難しいという側面があります。
リンゲルマン効果が発生しやすい環境とは?

リンゲルマン効果が起こりやすい環境として、主に下記の3つが挙げられます。
●テレワークを導入している企業
●従業員数の多い大企業
●社内運動会など大人数でのイベント
それぞれ解説します。
テレワークを導入している企業
近年、働き方が大きく変化し、テレワークを導入している企業も増加しました。
テレワーク環境では、対面に比べてコミュニケーションが減少しやすく、業務の進捗状況などが不透明になりがちです。
仕事に対する貢献度も他人に認識してもらいにくくなることから、リンゲルマン効果が起こりやすいと言えます。
従業員数の多い大企業
従業員数の多い大企業もリンゲルマン効果が発生しやすいと言えます。
従業員が多いことで自分に評価の目が届いていないように感じやすく、手抜きにつながりがちです。
部署やチームの人数を少なめにするなど、一人ひとりに注目できるような環境づくりがポイントになります。
社内運動会など大人数でのイベント
リンゲルマン効果は、社内運動会などの大人数のイベントでも発生しやすいです。
特に、集団のチーム対抗で行う綱引きや玉入れといった競技で起こることが多いでしょう。
また、競技中だけでなく、準備段階や応援における集団の中で発生する場合もあります。
リンゲルマン効果が発生する原因

リンゲルマン効果が発生する原因として挙げられるのは、下記の4つです。
●「誰かがやってくれる」という当事者意識の低下
●集団における同調行動
●貢献に対するモチベーションの低下
●コミュニケーション不足
それぞれ解説します。
「誰かがやってくれる」という当事者意識の低下
「誰かがやってくれるだろう」といった当事者意識の低下がリンゲルマン効果の原因の一つです。
大勢の集団の中にいると、責任の所在があいまいになるケースが多く、責任感がない場合、自分が頑張らなければいけないという気持ちが希薄になります。
そのため、業務の能率を下げたり、他人任せになったりなどの行為につながります。
集団における同調行動
「同調行動」とは、周りの人たちに合わせて従う行動のことです。
集団の中において、自分の判断に自信が持てない、周囲からの圧力を感じる、みんなに受け入れられたいなどの理由で生じる場合が多く、リンゲルマン効果につながるとされています。
貢献に対するモチベーションの低下
チームや企業への貢献度に対する評価が不透明な場合、自分のノルマや目標をクリアしていればそれ以上成果を上げる必要はないと感じられがちです。
その結果、モチベーションが低下してリンゲルマン効果を引き起こしやすくなります。
また、適切な貢献度の評価は、頑張れば正当に評価されるというチーム・企業内のポジティブな意識にもつながるでしょう。
コミュニケーション不足
集団活動では、メンバー同士のコミュニケーションが欠かせません。
しかし、コミュニケーションが不足している状態では、企業への帰属意識や仲間意識が薄くなり、無意識のうちに手抜きをしがちです。
リンゲルマン効果が起こる原因になることが多いケースと言えるでしょう。
リンゲルマン効果の具体例

リンゲルマン効果の具体例として、下記の3つが挙げられます。
●綱引きによる実験
●チアリーダーによる実験
●業務中のネットサーフィン
それぞれについて解説します。
綱引きによる実験
リンゲルマン効果の提唱者リンゲルマン氏が、実証のために行った「綱引きによる実験」が具体例として有名です。
1人で作業する力を100%とした場合、2人の場合は93%、3人の場合は85%、4人の場合は77%、5人の場合は70%となり、一緒に作業する人数が多いほど力を発揮しなくなることがわかっています。
さらに8人の場合は49%で、半分以下の力しか発揮しないという結果が出ています。
チアリーダーによる実験
手抜きが無意識のうちに行われる具体例として、心理学者ラタネ氏とダーリー氏の「チアリーダーによる実験」が有名です。
お互いの状態がわからないようにしたチアリーダー2人に、単独・ペア両方の場合で大声を出してもらったところ、ペアの時は単独の時よりも94%の音量しか出ていませんでした。
しかし、当の2人はどちらの場合においても全力で声を出した認識だったそうです。
このように、集団作業で発生する手抜きは無意識で発生することが実証されています。
業務中のネットサーフィン
業務中のネットサーフィンも、リンゲルマン効果の具体例の一つです。
アメリカのNewsweek誌が行った調査では、業務中のネットサーフィンをアメリカ全土の90%の就業者が認めているということです。
ただし、90%の従業員がネットサーフィンをしていても、それぞれが最低限の責任を果たしているため、業務が滞ることはほとんどありません。
この場合、最低限の責任は果たされていても、リンゲルマン効果の発生によって最大限のパフォーマンスが発揮されていない状況であると言えるでしょう。
リンゲルマン効果を予防するには?

リンゲルマン効果を予防するには、次の4つのポイントを押さえておくと効果的です。
●メンバーの役割分担を明確にする
●少数によるチーム編成など集団の規模を縮小する
●個々の評価や貢献度を可視化する
●コミュニケーションを取る機会を増やす
それぞれ解説します。
メンバーの役割分担を明確にする
チーム内において、メンバー一人ひとりの役割を明確にしておく必要があります。
役割分担を明確化すると、「他の誰かがやるだろう」といった当事者意識の低下を防ぐことが可能です。
メンバーを適材適所に配置して役割を振り分け、業務遂行の相関性を持たせることで、貢献度の向上が見込めます。
また、役割分担については、社内運動会の準備や応援においても心がけることが重要です。
少数によるチーム編成など集団の規模を縮小する
リンゲルマン効果は集団の中で発生し、その集団が多ければ多いほど力を発揮しなくなる現象です。
そのため、チーム編成をできるだけ少人数にして集団の規模を縮小し、責任感が希薄にならないように工夫すると良いでしょう。
綱引きや玉入れなどの競技のチーム分けは、なるべく少なめにすることをおすすめします。
個々の評価や貢献度を可視化する
メンバー個々の評価や貢献度を可視化することも、リンゲルマン効果を防ぐ方法として有効です。
全員の貢献が周囲に明確にわかるよう、評価制度や環境の改善を図ることが重要です。
社内運動会においては、表彰制度をしっかり整えておくと良いでしょう。
コミュニケーションを取る機会を増やす
リンゲルマン効果を起こさないためには、コミュニケーションの機会を増やし、お互いについて理解すると良いでしょう。
それぞれの進捗状況を確認できるのはもちろん、プライベートや体調などを把握することで協力関係の強化が期待できます。
ふだんからコミュニケーションを取り合うことで、社内運動会でのリンゲルマン効果の発生が防げるでしょう。
まとめ
「リンゲルマン効果」とは、集団で共同作業をする際、無意識に手を抜いてしまう現象のことです。
社内運動会といった大規模な社内イベントにおいても発生しやすいため、起こる原因や予防対策について理解を深めておく必要があります。
ぜひ、今回の記事を参考にしてリンゲルマン効果の発生を防ぎ、全員が満足できる運動会を実施しましょう。
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